アクセス解析とは
アクセス解析とは、サイトにどこから人が来て、何を見て、申し込みなどの成果につながったかを数字で確かめ、サイトや集客の改善に使う作業です。目的は数字を集めることではなく、「次に何を直すか」を決めることにあります。
たとえば、検索からの訪問は増えているのに申し込みが増えていないなら、ページの中で迷っている可能性があります。逆に、申し込みの割合は高いのに訪問が少ないなら、集客を増やす手を考えます。アクセス解析は、こうした判断の材料を、感覚ではなく数字で用意する作業です。
3つの道具と役割
アクセス解析の道具は、サイトに来る前を見る Search Console、来てからを見る GA4、ページの中を見るヒートマップの3つを組み合わせます。1つの道具だけでは、人がどこで減っているかの一部しか見えないためです。
| 道具 | 見ているもの | 詳しい記事 |
|---|---|---|
| Search Console | Google 検索での表示回数・クリック数・掲載順位・登録の状況 | Search Consoleとは・検索順位の調べ方 |
| GA4 | アクセス元・読まれたページ・成果(キーイベント) | GA4とは・サイトのアクセス数の調べ方 |
| ヒートマップ | ページの中のクリック・スクロール・注目 | ヒートマップとは・Microsoft Clarityの使い方 |
3つの道具は数え方が違うため、同じ「アクセス」でも数字は一致しません。たとえば Search Console のクリック数と GA4 のセッション数は、Search Console ヘルプでも、集計の時刻や計測できる人の範囲の違いで合わないと説明されています。数字は道具ごとに分けて見ます。
見る3つの層:集客・行動・成果
アクセス解析で見るものは、どこから来たか(集客)、何を見たか(行動)、成果につながったか(成果)の3つの層に分けると整理しやすくなります。上の層から下の層へ進むほど人数は減るので、どの層で大きく減っているかを探すのが、改善の出発点になります。
| 層 | 確かめること | 使う道具・レポート |
|---|---|---|
| 集客 | どこから何人来たか。検索での表示やクリックは増えたか | GA4 のトラフィック獲得、Search Console の検索パフォーマンス |
| 行動 | どのページが読まれ、どこまで読まれたか | GA4 のページとスクリーン、ヒートマップ |
| 成果 | 申し込み・問い合わせ・相談ボタンのクリックは何件か | GA4 のキーイベント(成果として指定したイベント) |
成果の層を見るには、GA4 で成果にあたる行動をキーイベントとして指定しておく必要があります。指定していないと、集客と行動の数字はあっても、成果につながったかが分かりません。
始める手順
アクセス解析は、Search Console の登録、GA4 の設定(成果をキーイベントに)、ヒートマップの導入、自分たちのアクセスの除外、プライバシーポリシーへの記載の順に始めます。特に GA4 は、計測のタグを入れた日から数え始め、入れる前の数字は後から見られないため、サイトの公開と同時に済ませておくのが理想です。
毎月の回し方
アクセス解析は、月に1回、確かめたいことを先に決めてから数字を見て、次にやることを1つ決めるところまでを1回分として回します。Google も「Search Console の使い方」で、Search Console は月に1回程度、またはサイトの内容を変えたときに確認するよう勧めています。
数字を見る前に「何を確かめたいか」を書いておくと、たくさんある数字の中から見るべきものが決まります。次の一手は、やること・担当・期限まで決めて1つに絞ります。変えた日と内容を記録しておくと、翌月に「変えたことで数字が動いたか」を確かめられます。
社内や経営者に報告する場合は、経営者向けWebレポートの書き方で、見る数字を3つに絞り、1枚目に良かったこと・悪かったこと・次にやることをまとめる形を紹介しています。
よくある失敗
アクセス解析でよくある失敗は、数字を眺めて終わること、道具ごとの数字を混ぜること、期間や端末をそろえずに比べることの3つです。どれも、数字は見ているのに判断を誤ったり、何も決まらなかったりする原因になります。
| 失敗 | 起きること | 対策 |
|---|---|---|
| 数字を眺めて終わる | 毎月同じ数字を見るだけで、何も変わらない | 確かめたいことを先に書き、次の一手を1つ決める |
| 道具ごとの数字を混ぜる | 「アクセスが合わない」と原因探しに時間を使う | 道具ごとに分けて書き、傾向だけを比べる |
| 期間や端末をそろえない | 長い期間や PC とスマホの混在で、差を見誤る | 同じ長さの期間、同じ端末で比べる |
のれんでの設定
このブログ(のれん)では、Google タグ マネージャーで GA4 と Microsoft Clarity を入れ、Search Console は GTM で所有権を確認しています。サイトに入れるタグを GTM の1つにまとめることで、道具を増やすときもサイトの HTML を直さずに済みます。
成果には、運営会社への相談ボタンのクリックをキーイベントとして指定しています。自分たちのアクセスは、記事を確かめるブラウザに Google アナリティクスのオプトアウトのアドオンを入れて外しています。使っている道具は、プライバシーポリシーに書いています。
よくある質問
アクセス解析は無料でできますか?
できます。Search Console と GA4 は Google が、ヒートマップの Microsoft Clarity は Microsoft が無料で提供しています。有料の道具は、分析の機能やサポートが加わるものです。
最初にどの数字を見ればいいですか?
まず、GA4 のトラフィック獲得でセッション数と、キーイベント(成果)の件数を見ます。集客と成果の2つが分かれば、次に行動(どのページが読まれたか)を見て、間で何が起きているかを探します。
どのくらいの頻度で見ればいいですか?
月に1回が目安です。Google も Search Console は月に1回程度、またはサイトの内容を変えたときに確認するよう勧めています。広告を動かしている時期は、もう少し短い間隔で見ることもあります。
アクセス解析を外部に頼むときは、何を渡せばいいですか?
GA4 と Search Console に、必要な権限だけを付けたユーザーとして追加します。Search Console では、Google は診断を頼む場合に読み取りの権限だけを渡すよう勧めています。
まとめ
アクセス解析は、次の順番で進めると、改善につながります。
- アクセス解析は、どこから来て、何を見て、成果につながったかを数字で確かめ、改善に使う作業
- 道具は、Search Console(来る前)・GA4(来てから)・ヒートマップ(ページの中)の3つ
- 集客・行動・成果の3つの層で、どこで人が減っているかを探す
- 公開と同時に、Search Console と GA4(キーイベント)を整える
- 月に1回、確かめたいことを先に書き、次の一手を1つ決める
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