AI活用

AIでSEO記事の制作フローを作る|設計から品質チェックまで

公開日 更新日 書いた人

AIでSEO記事を作るときは、「調査 → 仕様書 → 執筆 → ファクトチェック → 品質チェック → 公開」の6工程に分け、工程ごとにAIに任せる範囲と人が決める範囲を決めておきます。AIに丸ごと書かせるのではなく、人が決めた仕様書をもとにAIが下書きし、人が確かめてから公開する流れです。この記事では、このブログで実際に回している6工程と、公開前に止めた問題を紹介します。

この記事の要点

  • AIでSEO記事を作る流れは、調査・仕様書・執筆・ファクトチェック・品質チェック・公開の6工程に分けます。
  • AIに任せるのは下書きと機械的な確認で、「何を書くか」「どの事実を載せるか」「公開してよいか」は人が決めます。
  • 書く前に、記事仕様書で差別化要素と各見出しの1文目(回答文)を決めておくと、AIの下書きが一般論になりにくくなります。
  • 品質チェックは PASS・WARN・BLOCK の3つで判定し、点数は付けません。
  • このブログの最初の記事でも、出典ページの変化や2つの事実の混同など、公開前に止めるべき問題が見つかりました。
AIでSEO記事を作る6工程。1 調査(キーワードの量と、検索結果の上位)、2 仕様書(差別化・各見出しの1文目・出典)、3 執筆(仕様書だけを渡して下書き)、4 ファクトチェック(主張を一次情報で確かめる)、5 品質チェック(PASS・WARN・BLOCK で判定)、6 公開(図・サムネイル・公開後の確認)。
図1 AIでSEO記事を作る6工程

AIでSEO記事を作る流れ(6工程)

AIでSEO記事を作るときは、「調査 → 仕様書 → 執筆 → ファクトチェック → 品質チェック → 公開」の6工程に分け、工程ごとにAIに任せる範囲と人が決める範囲を決めておきます。工程を分けるのは、どこで問題が起きたかを特定でき、直す場所がはっきりするためです。

工程やることできあがるもの
1 調査検索ボリュームと検索結果の上位を調べ、狙うキーワードを決めるキーワード調査のメモ
2 仕様書検索意図・差別化要素・見出しと1文目・出典を決める記事仕様書(spec)
3 執筆仕様書をもとに本文と図を下書きする記事の下書き
4 ファクトチェック本文の主張を一次情報で確かめる直した下書き
5 品質チェック構造・内容・AI検索向けの書き方を実測して判定する品質チェックのレポート
6 公開図・サムネイルを付けて公開し、公開後に確認する公開した記事と記録

Googleは、ユーザーの役に立つことではなく検索順位を上げることを主な目的に、大量のページを作ることをスパムとしています。工程を分けて人の確認を入れるのは、量を増やしても、1本ずつの中身を人が保証できるようにするためです。

AIに任せる作業・人が決める作業

AIに任せやすいのは調べものの下書き・文章の下書き・機械的な確認で、人が決めるのは「何を書くか」「どの事実を載せるか」「公開してよいか」の3つです。この線引きを先に決めておくと、AIの出力をどこまで信じてよいかで迷わなくなります。

AIに任せる作業と、人が決める作業。AIに任せる:調べものの下書き、見出し・文章の下書き、表・図の下書き、主張の書き出し、文字数などの実測。人が決める:何を書くか(差別化)、どの事実を載せるか、事例の伏せ方、公開してよいか。AIの下書きは、人が一次情報で確かめてから使う。
図2 AIと人の分担
作業担当理由
公式ページ・論文の要点の下書きAI読む量が多い作業を速くできる。ただし原文は人が確認する
見出し・本文・図の下書きAI仕様書があれば、形のそろった下書きを作れる
文字数・段落の長さ・見出しの数の実測AI機械的に数えられる
差別化要素(この記事にしか無い情報)を決める人実務の経験や実案件の材料は、人しか持っていない
どの事実を載せるか・事例をどう伏せるか人誤りや情報漏れの責任は人が持つ
公開してよいかの判断人サイトに出る操作は取り消しにくい

Googleは、有用なコンテンツを考える問いとして「誰が・どのように・なぜ」作ったかを挙げ、AIを使った場合は、どの部分でどう使ったかを読者に伝えることが役立つと説明しています。このブログでも、運営者のページで、AIを下書きや調べものに使い、構成・事例・結論は人が決めていることを書いています。

工程1 調査:キーワードと検索結果を見る

調査では、狙うキーワードの検索ボリュームと、実際の検索結果の上位を確かめてから、書く記事を決めます。検索ボリュームは推測せず、キーワードプランナーなどのツールで調べた数字だけを使います。

見るポイントは次の3つです。

  1. 検索ボリューム:どのくらい検索されているか(広告を出していないアカウントでは「100〜1,000」のような幅で表示される)
  2. 上位の顔ぶれ:公式・大手メディア・代理店のどれが多いか。代理店の集客記事ばかりなら、実務の中身で差を付けやすい
  3. AIによる概要が出るか:出るキーワードでは、見出し直後の回答文や表がそのまま効く

調査はAIに任せやすい工程ですが、検索結果は実際にブラウザで確かめます。このブログでは、82語の検索ボリュームと15語の検索結果を調べてから、最初に書く記事を決めました。

工程2 仕様書:書く前に「1文目」を決める

仕様書(spec)は、記事を書く前に「誰に・何を・どの根拠で」書くかを1枚にまとめたもので、AIに渡す唯一の指示になります。仕様書が無いままAIに書かせると、検索結果の上位をなぞった一般論になりやすいためです。

記事仕様書(spec)に書くこと。検索意図・読了後のゴール(誰が・何を知りたくて検索したか)、差別化要素(必須。空欄なら書かない。一般論のコピーになる)、各見出しと1文目の回答文(本文より先に、答えの1文を書いておく)、一次情報と確認日(公式・統計・論文。URLと日付)、図・FAQ・内部リンク(図の枚数、よくある質問、つなぐ記事)、禁止事項(成果保証・出してはいけない情報)。
図3 仕様書に書くこと

仕様書で特に大事なのは、次の2つです。

  • 差別化要素:この記事にしか無い情報を書きます。実案件の数字、実際に使っているテンプレート、自分の現場で起きた失敗などです。ここが空欄になる記事は、書いても一般論のコピーになるため書きません。
  • 各見出しの1文目:見出しごとに、その問いに答える1文を本文より先に書いておきます。1文目が書けない見出しは、内容が薄いということなので、構成から外します。
書く前に、各見出しの1文目(回答文)を決める。見出し「Clarityは無料ですか?」、1文目(回答文)「無料です。上限もありません。」、本文は根拠・条件・出典・図。
図4 見出しと1文目を先に決める

1文目を先に決めておくと、AIの下書きの冒頭がぶれず、AI検索に引用されやすい「見出しの直後で答える」形にそろいます(書き方の詳細は「AIO・LLMO対策のやり方」)。目標の文字数も仕様書に書きますが、これは作業量の目安です。Googleは、検索で評価される文字数の基準は存在しないと説明しているため、文字数を満たすために内容を足すことはしません。

工程3 執筆:仕様書だけを渡して書かせる

執筆では、AIに仕様書だけを渡して下書きを作らせ、仕様書に無い事実や数字を足させないようにします。AIが自分の知識で情報を補うと、出典の無い主張が混ざるためです。

AIに渡す指示には、次のルールを入れます。

  • 仕様書に書かれた差別化要素・1文目・出典だけを使う
  • 出典の無い数字、成果を約束する言い回しは書かない
  • 見出しの1文目は、仕様書の回答文をそのまま置く
  • 図は、図の中の文字と同じ内容を代替テキストにも書く

下書きができたら、人が全文を読みます。このブログでは、読んだ段階で、事例の業種名が具体的すぎて会社が推測できる表現が見つかり、業種を伏せる書き方に直しました。

工程4 ファクトチェック:主張を一次情報で確かめる

ファクトチェックでは、下書きにある事実の主張を1つずつ取り出し、公式ドキュメントや論文などの一次情報と照らし合わせます。Googleも、生成AIを使う場合は公開前に事実確認をするよう案内しています。

確認の順番は、主張を書き出して種類に分ける → 一次情報までさかのぼる → 判定して直す、の流れです。詳しい手順とチェック表は「AIで書いた記事のファクトチェック方法」にまとめています。数字・年・人名・研究の内容は、要約ではなく原典の文章で確かめます。このブログでは、論文の結果を要約ツールに読ませたときに、論文の表から計算した改善率が返ってきたことがあり、論文自身が書いている数字だけを使うように直しました。

工程5 品質チェック:PASS・WARN・BLOCK で判定する

品質チェックは、構造・内容・AI検索向けの書き方を実測し、PASS(そのまま公開)・WARN(公開できるが改善の余地あり)・BLOCK(直すまで公開しない)の3つで判定します。点数を付けないのは、「85点」のような点数は根拠があいまいになり、何を直せばよいかが分からなくなるためです。

品質チェックは PASS・WARN・BLOCK の3つで判定する。PASS:基準を満たす、そのまま公開。WARN:基準から外れるが、公開はできる。BLOCK:事実の誤り・出典なし、直すまで公開しない。判定には必ず実測値か該当箇所を添える。85点のような点数は、根拠があいまいになるため使わない。
図5 品質チェックの3つの判定
確認すること見方BLOCK にする例
構造見出しの階層、段落の長さ、表・リストの割合を数える大見出し(H1)が2つある
内容差別化要素があるか、数字や制度に出典があるか出典の無い数字、事実の誤り
AI検索向けの書き方各見出しの1文目が答えになっているか(WARN にとどめることが多い)
サイト全体との整合同じキーワードを狙う記事が無いか、リンク切れが無いか出典リンクが別の内容に変わっている

判定には、必ず実測した数字か、該当する文の引用を添えます。「やや弱い」のような感想だけの判定は、直す人が動けないためです。

工程6 図・サムネイル・公開

公開の前に、図とサムネイル(一覧のカードやSNSで共有したときの画像)を付け、公開後はページが開けるか・一覧やサイトマップに入ったかを確かめます。図は、本文の内容を1枚で見て分かる形にしたもので、このブログでは記事ごとに7〜9枚を入れています(例:「Microsoft Clarityの使い方」)。

公開後に確認することは、次のとおりです。

  • 記事のURL・トップ・カテゴリ・サイトマップが開ける
  • 図と画像がすべて表示される
  • SNSで共有したときの画像が、その記事のサムネイルになっている
  • 構造化データ(記事・よくある質問)が入っている
  • 公開した日時・URLを記録した

このブログで公開前に止めた問題

このブログの最初の記事でも、工程ごとの確認で、公開前に止めるべき問題が4つ見つかりました。どれも文章としては自然で、AIの下書きを読んだだけでは気づけないものでした。

このブログで公開前に止めた問題4つ。出典ページの変化:出典が別の記事に転送されていた。2つの事実の混同:別々のページの結果が1つの話になっていた。業種が推測できる表現:事例の業種名が具体的すぎた。別サイトとの重なり:運営会社のサイトと狙うキーワードが同じ。
図6 公開前に止めた問題
どの工程で、どの問題が見つかったか。品質チェック:出典ページの変化、2つの事実の混同。人の確認(原稿を読んで):業種が推測できる表現。調査(別サイトの記事計画と照合):狙うキーワードの重なり。
図7 どの工程で見つかったか
問題見つかった工程直し方
出典にしたヘルプページが、別の記事に転送されていた品質チェック(リンクを開いて内容まで確認)断定をやめ、出典を削除
別々のページの結果が、1つのページの話になっていた品質チェック(元の資料と照合)ページごとに分けて書き直し
事例の業種名が具体的すぎて、会社が推測できた人の確認(原稿を読んで)業種を伏せ、内容の一部を変えて書き直し
運営会社のサイトと、狙うキーワードが同じだった調査(記事計画の照合)運営者が確認し、重なりを許容すると判断

見つかった工程がばらばらなことから、1つの確認だけでは足りないことが分かります。品質チェックは機械的に見つけやすい問題に強く、人の確認は「出してよい情報か」の判断に強い、という分担です。

よくある質問

AIで書いた記事は、Googleで評価が下がりますか?

AIを使ったこと自体で評価が下がるとは、Googleは説明していません。Googleが問題にしているのは、検索で上位を取ることだけを目的に、ユーザーにとっての価値を加えずに大量のページを作ることです。人が中身を決め、事実を確かめた記事であれば、作り方より内容で評価されます。

どのAIツールを使えばいいですか?

この流れは、特定のツールに頼らずに組めます。大事なのは、仕様書を渡して下書きさせること、資料に無いことを補わせないこと、出力を人が一次情報で確かめることで、どのツールでも同じです。

1日に何本まで作れますか?

本数より、1本ずつ6工程を通せるかで決めてください。工程を省いて本数を増やすと、出典の無い主張や事実の混同がそのまま公開されます。このブログでは、1本ずつ品質チェックを通してから公開しています。

外注のライターに頼む場合も同じ流れですか?

同じ流れで使えます。仕様書をライターに渡し、上がってきた原稿をファクトチェックと品質チェックに通します。仕様書があると、ライターが変わっても記事の質がそろいやすくなります。

まとめ

AIでSEO記事を作るときは、次の6工程に分け、人が決める部分をはっきりさせます。

  • 調査:検索ボリュームと検索結果の上位を実際に調べる
  • 仕様書:差別化要素と各見出しの1文目を、書く前に決める
  • 執筆:仕様書だけを渡し、資料に無いことを補わせない
  • ファクトチェック:主張を一次情報で確かめる
  • 品質チェック:PASS・WARN・BLOCK で判定し、実測値を添える
  • 公開:図・サムネイルを付け、公開後に確認して記録する

AIは下書きを速くしますが、何を書くか・何を載せるか・公開してよいかを決めるのは人です。まずは次に書く1本で、仕様書を作るところから始めてみてください。

出典・参考資料

  1. ユーザー中心の有用で信頼性の高いコンテンツを作成する(2026年10月7日更新/2026年10月20日確認)(Google 検索セントラル)
  2. ウェブサイトで生成 AI によるコンテンツを使用するための Google 検索のガイダンス(2026年10月6日更新/2026年10月20日確認)(Google 検索セントラル)
  3. ウェブ検索のスパムに関するポリシー(2026年9月2日更新/2026年10月20日確認)(Google 検索セントラル)

この記事を書いた人

株式会社アップワードで、中小企業のWeb広告・SEO・アクセス解析を担当しています。広告の月次レポートやサイトの分析、AIを使った制作の仕組みづくりまで、実務で手を動かしています。

関連する記事

AI活用 AIで書いた記事のファクトチェック方法|手順とチェック表